(業界別)絶対に注意したい労務リスク

当事務所の豊富な労使紛争対応と行政(労基署・年金事務所等)調査への対応実績から、各業種ごとに、「絶対に注意したい労務リスク」 を「5項目ピックアップ」しています。

「貴社の労務リスクを見える化」するのが、当事務所の労務監査(労務リスク診断)です。

ここでは、労務監査を、スクリーニング的に業界ごと、特に、労務リスクが発生しやすい項目をピックアップしています。

貴社の人事労務管理体制が、下記のような労使トラブルへの対応ができているか、そのような視点で確認することをお勧めいたします。

<接客・娯楽業(外食産業等を含む)>

(トレンド) 

  • 従業員数が多い為、集団による労基署申告も目立つ
  • 近年では、パートユニオンによる団体交渉も増加
  • マクドナルド事件以後の店長の管理監督者性を争う労働裁判増加に加えて労働基準監督署の取締も積極化している
  1. ・・・時間外労働の切捨(完全な未払残業を含む)
  2. ・・・パートの社会保険加入
  3. ・・・長時間労働・休憩の違反(36協定書届出違反等)
  4. ・・・店長・副店長等の管理監督者性の否定

その他では、お皿を割った社員に対する罰金等の給与相殺等による法違反も目立つ

<情報通信産業(IT業界)>

(トレンド)

  • 労務管理に敏感な従業員が多い、労基署申告率が高い
  • 開発職等に多い「精神疾患の発症」による休職者が増加
  • 年俸制とみなし残業代のセットの取扱いによる法違反が散見
  1. ・・・長時間労働・未払い残業(36協定超過・固定残業代の超過)
  2. ・・・裁量労働制の誤った運用よる残業代請求
  3. ・・・年俸制の取扱い(残業代・社会保険)
  4. ・・・過重労働による精神疾患・健康障害
  5. ・・・安全衛生管理体制の不備(健康診断・衛生管理者・産業医等)

その他では、請負や派遣の誤った運用も目立つ

<サービス業・商社等>

(トレンド)

  • 通信機器の発達により、事業場外みなし労働の取扱いが困難
  • サービス残業(会社側が把握していない休日労働等が多い)
  1. ・・・営業職や技術職の事業場外みなし労働の取扱い
  2. ・・・長時間労働(36協定違反)
  3. ・・・管理監督者(中間管理職の取扱い)
  4. ・・・事務職等の管理部門の残業代未払い
  5. ・・・労働時間の適正把握

その他、契約社員・アルバイトを使用する場合に関係法令の違反も目立つ

<製造業・工業>

(トレンド)

  • 近年は、外国人による不法就労の問題が目立つ
  • 最低賃金額の度重なる引き揚げに、対応できていない企業も散見
  1. ・・・残業代の支払い
  2. ・・・休業における休業手当の取扱い
  3. ・・・労働安全衛生違反(労災の発生を含む)
  4. ・・・最低賃金違反
  5. ・・・外国人の取扱い

その他、請負・派遣の誤った運用が目立つ

<医療・福祉>

(トレンド)

  • 大病院ではスタッフ不足による長時間労働が目立つ
  • 個人開業医等では、労基法の理解不足による法違反や社会保険の未加入問題も多い
  • 福祉サービス・介護職等では長時間労働が目立つ
  • 医療保険に関する業界として、社会保険調査が厳しさ増す
  1. ・・・長時間労働(36協定違反)
  2. ・・・社会保険の加入
  3. ・・・残業代の支払い(取扱いの誤りが目立つ)
  4. ・・・管理監督者(事務長等の管理者性の否定等)
  5. ・・・労災(力仕事が多い為、労働安全衛生法違反・長期の休業等も目立つ)

(労使トラブル・労使トラブル相談の現況)

個別労使紛争が114万件(H.21)を超え、又、労働基準監督署への申告も4万件(H.21)を超えています。労使トラブルがこのような件数で推移し、「それに伴い労務リスクが増大している」それが現在の人事労務管理の現状です。

(労使トラブルの発生とキャッシュアウトのリスク)

残業未払い等の案件によっては、労働基準監督署による最大2年間の遡及による是正勧告や労働裁判による付加金の支払いや損害賠償請求とも重なり、莫大なキャッシュ・アウトに陥るリスクも伴っています。

近年では、弁護士を通じての残業未払い請求等も増えています

(労務リスク発生の影響)

例えば、飲食店等でも労基法違反が致命傷となり、廃業や倒産に追い込まれるケースが後を絶ちません。(未払い残業支払いによる経営圧迫・労働法違反による業務停止処分など) 

また、労働法違反が引き金となって、上場廃止に追い込まれた企業が存在することも記憶に新しいと思います。

一般的には、労務管理体制が脆弱な企業では、労使トラブルが多く発生したり、離職率も高く、その評判が風評となり、優秀な人材を獲得することが難しく、その結果、企業成長が鈍るような状況に陥る可能性が多くみられます。

IPO(株式公開)を目指す企業であれば、このような事から、労務リスクは近年、重要視されており、公開準備段階から審査まで、労基署調査をはるかに上回る水準で、労務リスクが発生しないような全般的な組織・人事労務管理体制の整備を要請されます。 

(当事務所の労務監査)  

当事務所の労務監査では、このようなリスクの高い事項を明らかにし、制度面・運用面の両者から改善提案を行います。

貴社がIPOを目指す企業ならば、労務リスクを回避する内部統制を構築し、更に審査側に対して可能な限り、当事務所による労務コンプライアンス体制が確保されている事について、アシュアランスを加えさせて頂き、証券会社にも直接的な交渉を行います。

貴社が、創業期や中小零細企業ならば、法の弾力的解釈により貴社を労務リスクの脅威から、全力でお守り致します。また実際に労使トラブルが発生した折には、会社の権利保護の為、最大限のアプローチ(就業規則等の体制整備・労基署対応等)を行います。

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